リーフ訪問治療院

脊髄小脳変性症の概要

小脳を中心に、大脳、脳幹、脊髄、末梢神経などさまざまな神経の変性によって生じる疾患の総称を脊髄小脳変性症と呼びます。原因が不明な神経障害のことを変性と呼び、よって、原因や症状もさまざまです。脊髄小脳変性症は、遺伝性と非遺伝性に分けられ、患者様の約7割が非遺伝性で、約3割が遺伝性といわれています。さらに、非遺伝性の中でも、多系統萎縮症が多くを占めています。非遺伝性の脊髄小脳変性症では、原因はわかりません。

脊髄小脳変性症の症状

小脳性運動失調

…小脳性運動失調症とは、目的とする運動に関係するさまざまな要素の協調性が悪くなり、目的とする運動をスムーズに思うようにできなくなる症状です。小脳性運動失調症の代表的な症状は、起立時や歩行時のふらつきです。歩行時にふらつくと、バランスを崩して転倒しやすくなります。手の細かい動作も障害されます。たとえば、字が下手になる、コップを持つと手が震える(動作時の手のふるえ)、箸がうまく持てない、ボタンがはめられないなど普段意識していない動作がスムーズにできなくなります。飲み込みが悪くなり、むせて咳き込みやすくなります。また、ろれつが回らない、言葉がもつれるなど聞き取りづらくなります。さらに、全体的な動作自体が遅くなります。

さらに脊髄小脳変性症の中でも、多系統萎縮症にはほかにも、自律神経症状やパーキンソン症状がさまざまな割合で出現します。

自律神経症状

…排尿障害と起立性低血圧を中心に、汗が出ない、体温調節ができないといった自律神経症状が出現します。排尿障害は特に多く、頻尿(尿の回数が多い)、尿失禁(尿漏れ)の症状が出現します。さらに進行すると、残尿や尿閉(尿が全く出せなくなること)のような症が出ます。作られた尿を排泄できない状態が続くと、感染を起こして腎盂腎炎の原因となることもあります。

起立性低血圧も合併しやすい症状で、寝ている時の血圧は正常か高いくらいでも、立ち上がった直後に血圧が下がり、立ちくらみ(めまい)を起こします。軽度では庄司はありませんが、重度では失神や座位でも血圧が下がることがあります。

汗が出なかったり、体温調節に支障をきたす場合、暑い場所にいるだけで体温が上がり、40度を超える場合もあります。

パーキンソン症状

…振戦(ふるえ)、動作緩慢、筋固縮(筋肉のこわばり)、発声異常(小声やかすれた声)、姿勢反射障害(姿勢を崩した時にバランスを取れない)などのことを指します。パーキンソン症候があった場合には、パーキンソン病の薬が初期にはある程度は有効であると言われています。

脊髄小脳変性症による日常生活のリスクや障害

筋力低下

…運動失調の影響で運動機会や運動量が減り、徐々に筋力が低下しく可能性があります。筋力低下により、歩行、起立、移乗、寝返りなどができなくなると介助量も増えていく可能性があります。

歩行困難

…運動失調や筋力低下、関節拘縮の影響で、歩行が難しくなり、杖や車イスが必要となります。長時間の座位姿勢では褥瘡のリスクがあるため注意が必要となります。

転倒

…起立性低血圧や歩行時のふらつき、筋力低下によりバランスを崩すことで転倒しやすくなる可能性があります。

関節拘縮

…運動失調や筋力低下、関節拘縮の影響で運動機会や運動量が減ったり、関節を動かすことが少なくなったりすることで関節拘縮をきたす可能性があります。拘縮を起こすことによって、関節の可動域が制限され更衣や運動に支障をきたします。

寝たきり

…運動失調や筋力低下、関節拘縮により、運動機会や運動量が減ると、筋力の低下が進み、寝たきりになってしまう可能性があります。

褥瘡(床ずれ)

…寝たきり状態や車椅子生活をきっかけに、同じ部位への圧迫が続き血流が滞ってしまうと、皮膚の病変(褥瘡)が生じる可能性があります。お尻(特に仙骨部)や体の背面、踵(かかと)などに好発し、ひどくなると潰瘍や細菌感染を起こす可能性があります。

脊髄小脳変性症へのリハビリの方法、効果

……リハビリを実施することで上記のリスク軽減が期待できます。

リハビリを実施することで硬くなった関節を動かしたり、筋力の低下を防ぎ、転倒予防や関節拘縮予防、寝たきり(褥瘡)予防の効果が期待できます。筋力やバランス感覚が低下し、フラつきを起こしやすい症状がでるので、転倒予防として起立訓練やバランス訓練、歩行訓練が効果があります。脊髄小脳変性症は進行性の病気ですが、リハビリによって運動障害の進行を遅らせることができます。小脳疾患へのリハビリはできるだけ多く回数を重ねることが重要です。小脳性運動失調に対する投薬治療には限界あるので、リハビリもとても重視され、効果があるとされています。リハビリテーションは残っている運動機能の維持に効果があるため、積極的に実施していきます。日常生活でも自分でできることは自分でやるように、できる機能を維持できるようにしましょう。

脊髄小脳変性症へのマッサージ(鍼)の方法、効果

…マッサージを実施することで、筋肉や関節が硬くなることを防ぎ、転倒予防や関節拘縮予防、寝たきり予防の効果が期待できます。さらに、マッサージにて血流を改善することで、褥瘡予防や痛みの改善も可能です。マッサージにて関節を動かすことで、硬くなった筋肉をほぐし、姿勢を改善することで自律神経の症状を改善することも可能です。

脊髄小脳変性症へ当院が大切にしていること

…脊髄小脳変性症は進行性の難病です。当院では、リハビリやマッサージ、鍼での痛みの緩和、関節拘縮の予防や寝たきり予防はもちろん、患者様、ご家族様の気持ちに寄り添いながら、コミュニケーションにも力を入れて治療をします。リハビリやマッサージ、鍼にて少しでも生活に良い刺激を与えて生活の質を向上できるように対応します。生活環境や運動の中での危険を減らせるようにできるアドバイスなどもさせていただきます。さらに、ご本人様やご家族様のみならず、在宅支援体制が重要ですので、往診医師や訪問看護師、ヘルパーや介護用具業者などと連携をとりながら対応していきます。

「脊髄小脳変性症」に困ったらリーフ訪問治療院へ

リーフ訪問治療院では、積極的に脊髄小脳変性症に対するリハビリ、鍼灸マッサージを行っております。岡崎市、安城市、幸田町エリアでの脊髄小脳変性症の患者様は是非一度ご連絡ください。ご自宅や施設へ訪問し、丁寧な対応を提供いたします。

さらに、リーフ訪問治療院ではご高齢者様や障害がある方で、通院が困難な方に対して医療保険を用いた施術を行ってまいります。是非お気軽にご連絡ください。

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