リーフ訪問治療院

病態

呼吸器疾患とは、呼吸器(上気道、気管、気管支、肺、胸膜など)に起こる疾患の総称です。

呼吸器疾患は腫瘍、感染症、アレルギー、自己免疫疾患など、疾患の種類が多く、気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺がん、呼吸器感染症が4大呼吸器疾患といわれており、これらは罹患した部位により様々な症状を呈します。

ここでは、この中でも当院で患者様数が多い気管支喘息、COPDについて説明していきます。

気管支喘息:

気管支喘息は、空気の通り道となる気道が炎症を起こすことで狭くなったり、粘液(痰)が過剰に分泌されるので呼吸が苦しくなってしまう病気です。この呼吸困難は自然にあるいは治療によって治癒しますが、稀に死亡するケースもあります。基本的には、アレルギー反応を引き起こすことが原因となり、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音を伴った喘息発作を発生させます。症状は日中よりも夜間にひどい場合が多く、就寝時よりも就寝後深夜から明け方に発作が強く出現します。

COPD(慢性閉塞性肺疾患):

COPDは、喫煙によりたばこの煙などに含まれる有害物質に長期間さらされることにより、肺が持続的な炎症を起こし、呼吸機能の低下や障害を起こした状態です。

以前は、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれていましたが、現在は国際的にCOPDという病名で統一されています。近年、COPDの患者数は増加傾向にあり、世界における死因の統計で第3位となっています。

COPDは、気管支の炎症が進行する慢性気管支炎と、肺胞の炎症が進行する肺気腫の2つのタイプがあり、これら両方を併発しているケースもあります。慢性気管支炎は、1年間に3ヶ月以上続く咳や痰が2年以上続いている状態をいい、炎症を起こした気道で粘液が過剰に分泌されるため、呼吸をするのが困難となります。肺気腫では、肺の中の肺胞が損傷を受けてしまうことで、肺胞の弾性力が失われガス交換が十分にできなくなるために、上手く息を吐き出せなくなる病気です。これにより、日常生活の簡単な動作でも息切れを呈するようになってしまいます。

COPDで最大の原因は喫煙であり、COPD患者の約9割に喫煙歴があるといわれています。したがって、COPDは「肺の生活習慣病」ともいわれています。好発年齢は40歳〜70歳と広い年代にわたり発症しますが、長期間にわたる喫煙習慣などにより、どの年代でも発症のリスクはあるので注意が必要です。

在宅酸素療法(HOT)について

HOTの目的は、生活の質や日常生活動作の向上です。HOTは医療保険の適応で、社会生活への復帰も可能にさせるため、最近はHOT療養者数も増加傾向にあります。

呼吸器疾患では、呼吸困難などの症状からHOTを療養されることが少なくないですが、特にCOPDではHOTが導入された慢性呼吸器疾患患者のうち、約半数を占めています。

主な症状について

長引く咳や痰・・・

気管や気管支などが損傷を受けることによって生じます。痰は健康状態でも出ますが色が付いていたり、血が混じっているものは異常です。

呼吸困難(息切れ)・・・

気管支が狭くなったり、肺胞が損傷されることによって呼吸が苦しくなる状態のことです。特に息を吐きづらくなるので、歩行や階段昇降など軽度の運動で呼吸困難となります。症状が進行してくると、じっとしているだけでも呼吸困難を感じるようにもなります。

喘鳴・・・

呼吸に伴って連続的に発生する異常な呼吸音のことです。狭くなった気管や気管支を無理やり空気が通った時などに生じる音で、「ぜーぜー」や「ヒューヒュー」となります。

むくみ・・・

呼吸器疾患が悪化すると、肺の中を血液が流れにくくなり心臓に大きな負担がかかります。こうなると、心臓に戻る血液の流れが悪くなってしまい、下肢にむくみがみられるようになります。

全身の病気・・・

呼吸器疾患は呼吸器のみで起こるものではありません。炎症によって血糖値が高くなり糖尿病を発症したり、息切れなどによる活動量の低下からフレイル(虚弱)やサルコペニア(筋力低下)に陥り、骨粗鬆症のリスクも上がります。また、全身の炎症により消費エネルギーが増え、慢性的な栄養不足になったりと様々な病気を併発する恐れがあるので、全身の病気と捉えることが重要です。

呼吸器疾患による日常生活のリスクや障害

日常生活動作の困難

呼吸困難により、日常生活動作である着替えや入浴、歩行などでも息が切れるようになります。

筋力の低下・・・

呼吸器疾患の症状により、活動量が低下してしまうと全身の筋力が低下し、日常動作を行いづらくなります。この状態が長期間続くと最悪の場合、寝たきり状態となってしまいます。また、筋力低下により歩行の不安定性が生じ、転倒の原因にもなります。

食欲不振・・・

活動量が低下すると消費エネルギーも少ないため、お腹が空かず食も細くなっていきます。息切れにより活動量が低下→食欲がなくなる→筋肉が衰える→体力がなくなって息切れという悪循環が生まれてしまうので、注意が必要となります。

呼吸器疾患に対するリハビリの方法、効果

リハビリとして体を動かしたり、軽度の運動を行うことで活動量の低下、筋力の低下、食欲不振などを改善させることができます。

呼吸器疾患の患者様に対しては、呼吸器リハビリテーションが重要となってきます。呼吸器リハビリテーションとして正しく効率的な呼吸法を身に付けることで、呼吸に必要な筋肉を柔軟にしたり、自力で痰を出しやすくするなどが期待できます。またその結果として、運動を行えるようになり全身の筋力向上、筋肉の柔軟性向上に繋がります。

呼吸器疾患に対するマッサージ(鍼)の方法、効果

呼吸器疾患により、胸郭や呼吸に必要な筋肉がだんだんと硬くなってくるので、その部位にマッサージを行うことにより可動性が生まれるので、呼吸がしやすくなります。また、マッサージにより下肢のむくみの改善や、痛みの軽減、血流の改善、筋力向上などの効果も期待できます。

呼吸器疾患の方の対応で当院が大切にしていること

一度傷ついた肺や気管支を元に戻すことはできないので、呼吸器リハビリテーションや薬物療法で症状の改善を図りつつも、現在の身体機能を維持していくことに努めていきます。

また治療は生活全体に及ぶため、自分でできることを考えて実践する、自己管理(セルフマネジメント)が非常に重要です。そのため、私たちは患者様がこの自己管理をより遂行しやすくなるよう、手助けすることを1番に考えて生活の質がより上げられるようサポートしてまいります。

「呼吸器疾患」に困ったらリーフ訪問治療院へ

リーフ訪問治療院では、積極的に呼吸器疾患に対するリハビリ、鍼灸マッサージを行っております。岡崎市、安城市、幸田町エリアでの呼吸器疾患の患者様は是非一度ご連絡ください。ご自宅や施設へ訪問し、丁寧な対応を提供いたします。

さらに、リーフ訪問治療院ではご高齢者様や障害がある方で、通院が困難な方に対して医療保険を用いた施術を行ってまいります。是非お気軽にご連絡ください。

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